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今さら人には聞けない「着物の基本」
着物の種類−「礼装」


がこの業界に入ったばかりの頃は着物屋の息子でありながら着物の知識は限りなくゼロでした。とりあえず「着物の種類」くらい知らなくては話になりませんので (まー着物屋ですから当たり前ですね)、いろんな本を読んだりして勉強するわけなんですが、どーも世にある「着物のTPO」とか「しきたり」を解説した本って分かりにくくないですか?(私が頭悪いだけかもですが...)  どーにも「学術的」であったり「こういうことをしてはいけないことに決まってます」みたいに妙に堅苦しくて苦手でした。(やっぱ頭悪いワ...)

てなワケで頭悪い私が理解してることをできるだけ簡潔に説明させていただきます。ざっくり言い切っちゃってるところもありますので「そんなん違う」というお声もあるかとは思いますが(主にタダシイ呉服業界の方)、ま、許してください。我々庶民はこの程度の認識で充分なんです。(庶民でない方すいません)


もそも礼装って何なの?

要するに「式服」です。「ある種の作法に従って行う儀式や社会的な行事の時に着るもの」と言うと難しげですが、我々庶民の場合は(「庶民」でない方すいません)今となっては着る機会としてはほとんど結婚式や披露宴くらいのもんです。年に一回あるかないかですね。(昭和50年代くらいまでは「入学式」「卒業式」も礼装の場だったんですが、今ではそれはあまり見かけませんね)

装は「第一礼装」と「略礼装」の二種類。

いきなり呉服屋用語で申し訳ないです。私はどーも「着物の格」云々という話が苦手なんですが、この二種類あるというのは「格」というより着る立場の問題なんです。「結婚式」で言うと「第一礼装」は「式そのものに出席するような身内」、「略礼装」は「披露宴に呼ばれたお客さん」、「お葬式」の場合も然りです。要するに「第一礼装」は「主催者」側が着るものですね。一番あらたまらなきゃいけない方の装いなのです。

「第一礼装」はとにかく黒い着物なんです。紋は背と両袖両肩の五ケ所に入ってます。ただ結婚式と葬式ではちょっと違ってて、結婚式の場合はおめでたいような柄が裾だけに入った(上半身には柄がない)「留袖(とめそで)」であり、「葬式」の場合は何も柄が入らない無地の「喪服(もふく)」というのが一般的です。唯一例外があって、慶事の場合の未婚女性は「振袖」を着ます。黒でなくてもOKなんです。

「略礼装」は黒以外の色もので(黒地だったらいけないということではないんですが)、「色留袖」「訪問着」「付け下げ」「色無地」と呼ばれるものです。なんで略礼装だけで四種類もあるのか初心者は理解に苦しむのですが(私がそうでした)、単に柄の入り方で区別されてるだけと思ってください。あんまり違いはありません。(もちろんそう単純な話ではないのですが、それを言い出すとキリがないので...)

では簡単に柄の入り方の違いを・・・

「色留袖」
地色が黒でない「留袖」ですから、同じように柄は裾だけで上半身にありません。通常、紋は一つか三つです。

「訪問着」
「留袖」と違って肩や背中、袖などにも柄が入ってます。通常、紋は一つもしくは無くても構いません。

「付け下げ」
今となっては「訪問着」と同じなので、この「付け下げ」という用語はそろそろ無くしてもいいのではないかと思ってます。(個人的には「付け下げ」という語感の方が好きなんですが...「訪問着」ってちょっとベタと思いません?)
「そんな説明じゃ納得いかん!」という方はこちら。(若干の補足です)

「色無地」
その名の通り何も柄の入ってない着物のことです。紋を一つ入れることでこの「略礼装」の仲間入りができますが、紋を付けない場合は「礼装」ではなくなるというある意味便利な着物です。

上記以外に未婚女性の場合は「振袖」という選択肢があります。とりあえず未婚であれば振袖を着る権利があるワケですが、「幾つまで着れるのか?」と聞かれると「社会的に未婚で通る年齢まで」と考えるのが無難かもしれません。(あとは個人の判断でお願いします)


で、結局「披露宴に招ばれたら何着りゃいいの?」

礼装ですから「無難が一番」ということでは「訪問着」を着れば間違いないです。しかもとびっきり古典柄を選びましょう。さらに合わせる帯も金糸、銀糸の入った豪華な袋帯。これで誰からも陰口たたかれるような筋合いはないワケです。正しい礼装なのです。「普段着」においては何をどう着ようが個人の勝手ですが、礼装の場合は日本の「伝統」と「正義」と「平和」を守る小うるさい年配の方の目が光ってることも忘れてはなりません。怖いですねー。


お気をつけくださいませ・・・




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